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本の紹介(No.15)
「完全図解 ベンチャー投資塾」(白田佳子著)
本書の著者
白田佳子(しらた・よしこ)は、国際線スチュワーデスから
外資系会計事務所等幾つかの職場を経て、現在は国立筑波技術短期
大学助教授の職にある。その間、筑波大学の社会人大学院で学び、
同大学から経済学博士の称号を授与された。そんな異色の経歴の持主で
ある。本書は、著者の博士論文を一般の読者のためにビジュアル化した
もの。本書で全体の約50%は多数の図やグラフで占められている。
「どのような企業が倒産したか」。この命題について、一時帝国データ
バンクに勤務経験も持つ著者は、その時の経験や会計事務所勤務での
実体験をふまえて、1986年から1996年までに倒産した企業約900社の
財務データを詳細に分析する。その結果、企業倒産を予知する手法を
開発する。これが著者独自の開発による「SAFモデル」である(第三章、
101ページ以下に詳述。ここではスペースの関係で省略する。)。ちなみに、
「SAF」というのは、Simple Analysis of Failureの頭文字から成り立っている。
そして、この「SAFモデル」を駆使することにより「儲かる株」「勝ち組の株」を
見つけ出すことができる。ベンチャー企業への投資は、「経験やカン」でなく、
この「SAFモデルを使いましょう」というのが本書のテーマであり、著者の
主張である。
本書はタイトルが示すように「ベンチャー投資」を行う人々を対象に
書かれている。関連業務に携わるビジネスマンがちょっと目を通しておくと
何かのヒントになるに違いない。ただし、本書は易しく書かれた「入門書」で
ある。物足りない場合は、同じ著者によりボリュームたっぷりな専門書
(博士論文)「企業倒産予知情報の形成ー計理論と統計技術の応用ー」
(中央経済社刊)を熟読することをお勧する。(O.R)
(中央経済社・1,400円)
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